Weinkontor Sommerのワイン知識

自然とともに歩む技

棚仕立てと垣根仕立て、雨と雪。造り手は、その土地の条件にどう向き合うのでしょうか。

編集:Weinkontor Sommer

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05 · 日本のワインづくり

自然とともに歩む技

雨は梅雨だけではない

日本のブドウ畑では、毎年の計画に水への対応が欠かせません。ただし「雨の多い日本」という言い方だけでは、季節と地域の重要な違いが見えなくなります。気象庁は初夏の梅雨前線の影響を説明し、国土の広い範囲で雨が増える一方、北海道を例外として挙げています。9月には秋雨前線や台風が主な雨の要因となります。異なる気象条件が、ブドウの異なる生育段階に重なることがあります。

具体的なヴィンテージを見ると、季節ごとの違いが分かります。シャトー・メルシャンは山梨甲州2021について、長い梅雨、その後の天候回復、8月の一週間以上にわたる雨、9月の回復を記しています。収穫は9月と10月でした。これは、そのワインと年についての生産者の記録であり、日本全体の収穫カレンダーではありません。

実際には年間降水量だけでなく、いつ降るか、房や葉がどれくらい濡れたままか、成熟のどの段階かを見ます。梅雨がそのまま収穫期ではなく、梅雨明けから秋の好天が保証されるわけでもありません。

最初の仕事は地面の下から

水の管理は土から始まります。サントリーは登美の丘の斜面で、地表の排水溝と地下の暗渠を組み合わせていると説明しています。溝は地表水を流し、地中の穴の開いた管は浸透した水を集め、畑の外へ排出します。一部では高畝にブドウを植えています。報告では、湿潤な栽培条件に対して実際に試してきた、異なる対応策として紹介されています。

そこでは、傾斜に沿って水が流れるよう、一部の畝の向きも変えています。排水しやすくなる一方で、作業する人には繰り返し坂を上り下りする負担が増えます。普段は見えにくい栽培の一面です。良い管理には、植物の生育場所、地形、作業の間での判断が必要です。これは、日本の畑を常に斜面に沿って造るべきだという一般的な指示ではありません。「水はけが良い」という言葉が、畑と設備の具体的な性質であるべきことを示しています。

ブドウの屋根、葉の壁

伝統的な棚仕立てでは、ブドウの樹が水平な骨組みの上に広がります。酒類総合研究所は、この広がりのある形を甲州で一般的な栽培方法とし、甲州の旺盛な樹勢との適合性を説明しています。棚は、意図して設計された樹の形です。棚があることだけで、品質の低さや、そのワインの価格帯が分かるわけではありません。

日本では列状の仕立てを垣根と呼び、VSPはその中で新梢を上向きに誘引する方式を指します。富士山ワイナリーはVSPによる甲州を紹介し、グレイスも垣根仕立ての甲州について説明しています。甲州が一つの仕立て方に限られないことを示す例です。ただし、一つのワイナリーでの試みが、すべての土地に同じ結果をもたらす証拠になるわけではありません。

2015年の研究成果を紹介する長野の報告は、仕立ての細かな形が重要であることを示します。改良スマート仕立ては既存の水平棚を使い、短梢剪定と新梢を片側へ誘引する方法を組み合わせます。塩尻で調査したメルローでは、従来の自由な樹形の比較区より、平均の糖度と果皮色素が高く、総作業時間は同程度でした。別の生産者調査では、垣根で作業時間と面積当たり収量が少なくなっていました。結果は土地、管理、年によって変わります。

大切なのは、樹勢、品種、地形、労働力、生産の目的に、どの仕立て方が合うかという問いです。適した形は、その場所の条件から決まります。

秋の葉に彩られた棚仕立ての甲州畑。背景には山々が見えます。
棚仕立ての甲州。水平な骨組みの上に、枝葉が広がっています。

小さな傘が微気候を変える

雨よけには、さまざまな規模があります。傘は一房ずつを覆う小さな保護具で、大きなフィルム構造は一列や果房のある部分を覆います。長野の試験では両方の条件が検討されました。果房が一直線に並ぶ場合は連続したトンネルを使えます。一方、棚に房が広く分布する場合は、試験対象となった晩腐病の被害を抑える方法として、一房ごとの傘が挙げられています。

生物学的な仕組みは、「雨でブドウが悪くなる」という説明より具体的です。試験で扱った晩腐病は、雨滴で広がる胞子によって伝染します。試したトンネルでは、できれば開花前から早めに覆うことが有効でした。垣根の房に後から屋根を付ける場合、直接ぬれることは減りますが、設置前には感染の機会が残ります。この結果は、この病気と設備についてのもので、すべての病原体に当てはまるわけではありません。

登美の丘では、大きなトンネルと、房の上を覆う小さな屋根を使っています。生産者自身もその限界を明記しており、強風や斜めに降る雨では保護効果が弱まり、風を受けやすい区画では小さい構造を選んでいます。畑のフィルムは、環境に合わせた工夫と労力の表れです。完全な防雨を保証するものでも、将来のワインの品質をそれだけで示すものでもありません。

葉と果実のバランス

風通しの良い樹冠は、小さな判断の積み重ねから生まれます。北海道の栽培指針では、余分な芽を一度にすべて取り除くのではなく、芽かきの際に樹勢と霜のリスクを考慮することを勧めています。整然と誘引すると受光が良くなり、風による折損も減ります。摘房は着果過多を抑えるために行います。房を付け過ぎると、果実の成熟、枝の登熟、養分の蓄積に影響することがあるためです。

除葉についても、細かな説明があります。風通しや果房への作業のしやすさを改善することは望ましいものの、露出させ過ぎないことが大切です。指針は、日焼けや葉面積が不足するリスクを挙げています。程度と時期は、品種、列の向き、天候などによって変わります。「収量を減らす」という一般的な言葉を、樹ごとの着果量を生育とその年の条件に合わせる具体的な仕事として捉えています。

地域の栽培指針の数字は、その条件での作業の目安です。日本全体にひとつの目標収量を当てはめると、品種、仕立て、立地の違いを見落とします。ワインを見る際は、その年に生産者がどう目標を実現したかも大切です。

畑で重ねる丁寧な仕事。収穫は、摘み取りのずっと前から始まっています。
畑で重ねる丁寧な仕事。収穫は、摘み取りのずっと前から始まっています。

冬も畑の一部となるとき

北海道では、夏だけでなく冬にも独自の課題があります。西側の浦臼を、北海道ワインは雪の多い土地と説明しています。一方、東側の十勝は冬の降雪が比較的少なく、地域の行政資料は、寒さに弱いブドウを雪の下で確実に守れるとは限らない理由を説明しています。「北海道」という地名だけでは、越冬のリスクを十分に表せません。

池田では、清見などのブドウを冬の間は土で覆い、春にその土を取り除きます。地元のブドウ・ワイン研究所は、これを寒さと乾燥から守るための追加作業と説明しています。この作業を減らしたいという思いが、在来の野生ブドウを用いた耐寒性品種の育成につながりました。山幸は、その中から生まれた品種の一つです。

国際品種の可能性も広がりました。2017年に公表された農研機構の研究は、余市と空知でのピノ・ノワール栽培の成功を、長期的な温暖化と1998年頃の気候の変化に関連付けています。これは地域と時期を限定した結果です。北海道のすべての土地が同じように適しているという意味でも、冬の保護や慎重な品種選びが不要になったという意味でもありません。

収穫時期を見極める

国名だけで収穫時期は分かりません。シャトー・メルシャンは、山梨甲州2020について9月上旬から10月上旬、2021年について9月から10月と記しています。同じ銘柄でも、記録される作業時期は変わります。これは各ロットや銘柄についての情報であり、甲州という品種全体に当てはまる成熟時期の境界ではありません。

農研機構の栽培支援システムでは、畑の気象データに、生育の観察と果汁分析を組み合わせています。そこから生育や果汁成分を予測し、栽培管理と収穫の判断に役立てます。観察、測定、天候を一緒に捉える考え方です。一つの数値だけで、畑そのものへの理解を置き換えることはできません。

技術資料を読む際は、ブドウの産地、ヴィンテージ、収穫時期、熟成、目指すスタイルを合わせて見ることが大切です。早摘みや遅摘みの意味も、その文脈の中で初めて理解できます。

出典・参考資料 · 日本語の一次資料